国際関係論、国際政治学を勉強している方にオススメの本5選

 

 こんにちは!Z-shanです。

 この記事では、国際協力の内、国際関係論の勉強を頑張る学生の方と、まだ国際協力に関する知識にあまり自信がない社会人の方におすすめしたい書籍を紹介します。

 私は、イギリスの大学院で公共政策を学んだ後、新卒で日系の国際協力団体に就職し仕事をしています。私は高校生の頃から国際協力の世界で活躍したいと思い、その希望を叶えることができました。そんな学生時代の自分を思い出しつつ、社会人としての実務経験を踏まえて以下の5冊をピックアップしました。今回は学問にフォーカスして本を紹介します。

 私が大学院でどんな勉強をしたか気になる方は、下記の記事をご覧ください。

公共政策大学院では何を学ぶ?

海外の大学院で国際協力を学ぶメリット

入門編

 入門編として高校生から大学生まで広くおススメの2冊です。とにかくこの2冊を読めば、国際協力における学術面の全体像を掴めます。全体像を掴むことにより自分がどんな専門性をもって働きたいのかを考えるきっかけになるだけでなく、これまでこの業界で何が問題となっていて、現在どの様な問題に立ち向かっているのか知ることができます。

1冊目:国際政治をつかむ

 

 国際関係論の記事でも紹介している本です。国際協力業界で働くなら、この本に書いてあることは知っていたほうが絶対に良いです。国際関係の主な理論の他、難民問題や国連のこと、地球環境問題から開発援助まで、業界全体のことがある程度網羅されており、国際協力業界の地図になる、そんな本だからです。

 国際協力をしたいと思った方、ぜひともこの本から勉強をはじめてみてください。この本は一番効率よく国際協力業界を知り、自分がどんな専門性をもってどんな分野で国際協力業界に携わりたいのかを考える前提を知ることができます。

 自分の将来について具体的なイメージを作るために、ぜひ読んでみてください!もちろん、進路を決めるうえで下記の記事なども参考にしてくれたら幸いです!

 

進路に関する記事一覧はこちらからアクセスできます。

2冊目:原因を推論する

 国際協力に限った本ではないですが、「研究する」とはどういうことか、具体的に何をしたらよいのか明確に説明できる人ってどれくらいいるでしょうか?少なくとも私はこの本に出会うまでは説明できませんでした。過去に研究手法についての記事を書きましたが、こちらの本はさらに詳しく、野球の例などを交えてわかりやすく説明しています。高校生でもわかる内容ですが、大学院生も勉強になる良書です。実際、大学1年生の授業から大学院1年生の授業まで幅広くこの本を活用している大学もあります。

 卒業論文(研究)を書くにあたって、研究手法を理解しているかどうかはとても重要なことで、論文を書くうえでの「イロハ」になる部分です。これから大学や大学院に入学して研究をする方はもちろん、研究の進め方で迷っている方は基本の振り返りとして、ぜひこの本を一度読んでみてください。

 この本を読むことで、論文を書いたり読んだりするための基礎知識が身につきます。国際協力の世界では、研究成果も採用などで「専門性」として評価されます。そうした実績をつくるためにも、早い段階で研究の「方法」を学ぶのは、とても大事なことです。

 

応用編

 ここからは少し応用編です。上記2冊を読んで、さらに深く知りたい方向けに、より詳しく説明した本を紹介します。卒業研究が始まる大学3, 4年生や、大学院生、社会人向けです。

3冊目:Stataによる計量政治学

 「原因を推論する」で方法論の大枠を掴めますが、、では実際どのように方法論を使っていくのか、理論の正しい使い方を学べます。計量的な手法をメインに、研究論文をどの様に書いていくのかを具体的に教えてくれます。

 題名にSTATAという見慣れない言葉が書かれていますが、STATAは政治学や国際政治学の世界でとてもメジャーな統計ソフトです。この分野の多くの研究がこのソフトを使って行われています。ほかにも初学者でも簡単に使えるSPSSや、本格的なプログラミングができるRなど、いくつかのソフトウェアがありますが、STATAは使い方を覚えておいて損は無いです。もちろん、国際協力の世界でも、こうしたソフトウェアを使えると、アナリストとして評価されます。

 この本はSTATAを使って実際に研究をどの様に進めていくのか、ステップごとに分かりやすく紹介しています。全てのステップを理解して使えるようになれば、あなたも高いレベルの計量分析を用いた研究を行えるようになるでしょう。大学のレベルによりますが、特に文系の学生は統計ソフトを用いての本格的な分析が苦手な人も多いので、周りとは一味違う、より説得力のある論文を書くことも可能です。

4冊目:政治学の第一歩

 国際協力でなんで政治学?と思われる方がいるかもしれませんね。政治学は国際協力とも密接に関わりがあります。例えば二国間援助では、外交的な理由である「援助する国の利益」に集中して援助が行われることがあります。これについては、理由も分かりやすい(自国の税金を使うから自国に還元する必要がある)ですね。しかし、日本が人間の安全保障平和構築に力を入れる理由や、地政学的に似通っている国々でも援助政策が違う理由が分かりますか?そうした現象がなぜ起きるのか、これは政治学の研究対象の1つあります。この本は政治とは何か、そして国際政治経済学について、第一線の研究者が解説しています。この本を読むことで、国際社会・国際政治への理解が深まります。

 学者を目指す方はもちろんですが、外交官として働きたい方は、そうした「国際社会を俯瞰的に見る目」を養う必要があります。その点で、この本はとてもオススメです。ちなみに国際政治経済部分を執筆している多湖敦先生は、国際政治学のなかでもかなり先端的な研究をされています。気になった方は、是非調べてみてください。

 

5冊目:国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」

 戦争や紛争はなぜ起きるか、考えたことがある方は多いのではないでしょうか?平和構築人道支援に携わっていると、考える機会が多いのですが、「説明してみて」と言われると、なかなか説明が難しいなとも感じています。この本は平和構築学の第一線で活躍する筆者が、戦争が起きる理由についてわかりやすく解説してくれた本です。宗教や文明の対立、経済格差などが実際どのように紛争に結びついていったのか、過去の事例を基に知ることができます。

 実際、自分が現場にいくと、こうした背景をしっかりと知識として持っていることが仕事のパフォーマンスにも影響してきます。例えば、コソボ紛争の原因を知ったうえでコソボへインターンに行くと、現地の人たちがどういう話題に敏感に反応するのかが分かってきます。結果、相手の気分を害さず、交渉事などをスムーズに進めることが出来ます。また、交渉の際にも、昔の失敗などを知っていると、「ああ、こういうやり方で進めるとこういう問題が起きるな」と予想できるようになります。結果、失敗を少なく仕事をこなせます。(なんで人道問題が起きているのか分からずに人道問題を解決するのは、原因が分からないのに結果を探しているようなものです)将来人道支援などの仕事に就きたい方は是非読んでみてください。

 

さいごに

 今回は私が今まで読んだ本の中から、これから国際協力、国際政治学、国際関係論の勉強を始めようと考えている方に役立ちそうな本を厳選しました。これらの本は実際の国際協力業界で社会人となった今でも読み返すことがあるくらい私にとって大事な本です。この記事を通じて皆さんの学習の一助になれば望外の喜びです!

 最後までお読みいただきありがとうございました。

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