こんにちは!コウイチローです。
今回は、あるブログ記事の紹介です。これから国際協力分野で働こうとしている方や、国際協力分野でご活躍している方々に、是非ともご一読いただきたい内容ですので、紹介させていただきます。
その記事とは?
その記事はこちらです。
国際協力業界で働いていて、すごくいいなと感じることがあります。それは、この業界で働いている人に、「何で今の仕事を選んだんですか?」と質問すると、大体「やりたい仕事だから。」という答えが返ってくることです。
これってすごく素敵なことですよね?以前こちらの記事でも書いたとおり、私は前職が金融関係だったのですが、その時は「やりたい仕事」としてその仕事を選んだという人は少なく、「安定してお金を稼ぐ手段として魅力的」という回答が多かったと記憶しています。詳しい仕事内容について書けないのが残念ですが、もちろん、私が今の仕事をしているのも「その仕事が好きだから。やりがいを感じるから。」です。
しかし同業界、特にNGOやNPOで活動する方々からは、こんな言葉を聞いたことがあります。
「私の組織では、男が寿退社します。」
働く女性が増えたことで、もう寿退社という言葉自体が死語になっている気がしますが、要は「今の組織では、家族を養うために最低限必要な給料をもらうことができないから転職するしかない」ということです。数年前に聞いた言葉ですが、この言葉は忘れられず、今でも思い出すことがあります。
さて本題ですが、この記事の中では、「好きな事」と「稼げる事」が一致しているか否かで、以下の4タイプに分けられています。
- 一致タイプ
- 不一致タイプ
- ギリ一致タイプ、ギリ不一致タイプ(併せて不確定タイプ)
- 不在タイプ(そもそも「好きな事」がない)
そして、「不一致タイプ」や「不確定タイプ」の人は、「好きなことをすればいいじゃん」という言葉を信じるとひどい状況に陥ってしまう可能性が高いため、具体的な考え方と対処方法を、正直ベースで教えてくれています。
そこから何が学べる?
国際協力(特に支援や援助)の仕事にも、「一致タイプ」「ギリ一致タイプ」「不確定タイプ」があります。外務省の国際協力部門、JICA、国連職員、国際機関職員(アジア開発銀行(ADB:Asian Development Bankなど)などは、「一致タイプ」といえるでしょう。国連職員を例にとると、年収も高く、社会保障も充実しており、年金や子供の養育費まで支給されます。ただし、国の税金や各国からの拠出金などで運営されている組織であり、基本的には有期契約ベースでの仕事となるため、拠出金が減れば仕事が減るリスクもあります。
民間の団体でも、寄付など資金源が安定的に確保できている大手の海外NGO(Plan, Oxfam, 国境なき医師団、Save the children,等々)や、開発コンサルタント、民間企業などは、正社員として安定して働ける場合が多い(一致タイプに当てはまる)です。
一方で、日本のNGOやNPOや、人道支援などで最前線で働く小さなNGO、個人営業の専業コンサルタントなどは、活動資金が少なく、生活できるギリギリの給与であることもあります。最前線で働けるため、やりがいは感じる一方で、危険であったり、給与が十分に貰えなかったり不安定になったりしがちで、「不確定タイプ」や「不一致タイプ」に該当するでしょう。
ふろむださんの記事では、不一致タイプや不確定タイプは、好きな事で稼げる可能性が低いため、やりたいことをやり続けた結果として生活する金が足りなくなる、もしくは、金のためにやりたくない仕事をやり続けるなど、一致タイプに比べて、不幸に陥りやすい事が示唆されています。そしてこう結論付けられています。
好きな事ができるかどうかは、結局、金の問題に帰着する。
更にこう続いています。
一致タイプの人は、金に関係なく「好きな事」をやることができるが、不一致タイプの場合、好きな事をやれるかどうかは、金次第になってしまうのだ。
一致タイプになるか、不一致タイプになるかは、運次第だ。運良く一致タイプになったなら、金のことなんか気にせず、好きな事を一直線にやればいい。
しかし、運悪く不一致タイプになってしまった場合は、それよりも、はるかに高度な戦略思考で、カネという兵站を、長い時間をかけて、確保しておかなければならない。
私も、国際協力業界で働いているので、正直読み進めるのが辛かったです(笑)。ただ、この記事を紹介しようと思った理由はきちんとあって、それは、ふろむださんが下記のように上記の危険性に対する具体的な対策にまで言及してくれているからです。
では、どうすればいい?
不一致タイプor不確定タイプの人にとって、蓄財が人生を幸せにするためのセーフティネットとしてとても大切だということは分かりました。そして記事の中で、不一致タイプになってしまう可能性が高い人、つまり不一致タイプor不確定タイプor好きな事が変わりやすい人には、以下の対策が奨励されています。
(1)できるだけ多く稼ぐ。
(2)出来る限り低支出で暮らす。
(3)扶養家族は作らない。
(4)少ない労働時間で多く稼げる資格、実績、ブランド、ネットワークを育てる。
つまり収入を確保して、費用を減らし、稼ぐ術を身につけておけということです。国際協力の世界ではどうしたらこれらを達成できるのでしょう?私は下記のように実践しています。
- 収入の確保:正社員として働ける組織を選びました。
- 費用を減らす:郊外に住むことで、家賃(固定費)を減らしています。後はシンプルですが、不必要なものを買わなくなりました。
- 稼ぐ術:専門性を身につけるべく、日々勉強しています。また、勉強会などに参加し、講師や参加者との関係作りをしています。
最後に
この記事を読んで、皆様はどう感じられたでしょうか。恐らく、自身が身を置く環境・状況によってもご意見は様々かと思います。私自身不安に思うこともありますが、国際協力の仕事にやりがいを感じており、この先も、この仕事を続けていくつもりです。この仕事でしか感じることのできないものがあり、それが自分の成長に繋がっていると実感しているからです。
最終的には支援や援助はなくなるのが望ましいですが、必要とされる限りはこの仕事を続けていきたいからこそ、ふろむださんの教えを真摯に受け止めてこれからもキャリアを積みたいと思います。
本日紹介したふろむださんのブログはこちら。
ちなみに、私がふろむださんを知るきっかけになった本がこちら。
この本は1日で読み終えてしまったくらい面白かったです。人生を成功させたいなら試行数を増やすこと(とにかく色々やってみること)が大切だと、腹の底から腑に落ちます。国際協力関係なく、生きていく上でのコツが学べて、かつ非常に読みやすい文章で書かれた良書です。
最後までお読みいただきありがとうございました!