【3分で分かる】二国間援助における3つのメリットとは?

 こんにちは!コウイチローです!

 この記事では、二国間援助が多国間援助と比べて、どのようなメリットがあるか解説します。

※多国間援助とは?二国間援助とは?について書いた記事はこちら。

 

※そもそもODA(政府開発援助)とは?という方はこちら。

 

二国間援助の3つのメリット

(1)より迅速に援助ができる

 国際機関を間に挟まない分、各国のODA予算が決まってから、途上国に援助が届くまでの時間が比較的短いです。特に災害時や戦争後の復旧などの緊急性の高い援助では、スピード感が求められることもあるため、援助における「迅速性」は大切な要素です。

 ※ 国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)が行う緊急支援など、二国間援助よりも遥かに迅速性の高い援助もあるので、あくまで一般論としてご理解ください。

(2)援助する国は、援助を受ける国との関係を強化できる

 簡単にいうと、外交ツールになるということです。二国間援助では、援助する国は援助を受ける国との協議を経て、援助を実施します。また、二国間援助で買った機材や施設には、援助国の国旗がペイントされたりします。したがって、その機材や施設は「日本がくれたものだ。」と意識され、ひいては、外交的に有利に働いたり、援助を受けた国の新日感情が高まったりする効果が期待できます。

 一方、多国間援助では、被援助国は資金がどの国から拠出されたか分かりませんし、特に意識もされないことが多いです。

(3)税金の使い方を、援助する国の国民に対して明確にアピールできる

 ODAの予算は国民が支払う税金を基にしています。そのため無駄遣いは許されず、何にいくら使って、どのくらいの成果があったかを国民に明示する責任があります。二国間援助は、「何」に「いくら」使ってどれくらいの「成果」があったかを国民に明確に提示することで、国民の理解が得られやすいです。(*1)。

 一方、多国間援助では、日本がいくら拠出したかは分かりますが、その使い道や効果は分かりません。費用対効果が見えないため、国民の理解を得るのが難しいです。

 ちなみに、2017年度開発協力白書によると、日本の2016年度国際機関向けODAに拠出・出資した金額は、約3,664億円でした(*2)。この金額が税金から支払われていて「詳細は不明ですが、世の中の役に立っているはずです。」と言われると少し主張として弱いかもしれませんね。

最後に

 二国間援助のメリットをまとめると、以下のようになります。

  1. より迅速に援助ができる
  2. 助する国は、援助を受ける国との関係を強化できる
  3. 税金の使い方を、援助する国の国民に対して明確にアピールできる

 いかがでしたでしょうか。二国間援助は「援助国にとってプラスに作用する」という点があるので、外交ツールとして使われるのも納得ですね。多国間援助のメリットに関する記事と併せて読むと、多国間援助と二国間援助にはそれぞれメリットとデメリットがあることがお分かりいただけると思います。この2つが上手くかみ合って、途上国にとって本当に役に立つ援助ができたら素晴らしいですし、常にそれを目指すべきだと思います!

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

※では、多国間援助のメリットとは?について書いた記事はこちら。

 

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