【4分で分かる】日本が最もODAで支援している国は○○!形態別・地域別で解説(日本のODAの現状PART2)

こんにちは!コウイチローです。

 この記事では、日本のODAの現状について分かりやすく説明していきます。本記事は2部構成の後半です。今回は、日本のODA支出の内訳について、形態別、地域別に解説します。

※前半の記事はこちら

 

※そもそもODAとは?という方はこちら

 

日本のODA支出の内訳(形態別)

 外務省が発表する「2018年版開発協力白書」を参考に2017年度における日本のODA支出の内訳をまとめると以下のようになります。(*1)

※:合計値が100%にならないのは、データのパーセンテージを四捨五入している為です。

 まず、大きく二国間援助と多国間援助(国際機関への拠出)で分けると、二国間援助が約8割、多国間援助が約2割となります。ODAの大部分を占めるのは二国間援助だと分かります。さらに二国間援助の6割以上を占めるのは有償資金協力(円借款)です。全体で見ても日本のODAの約半分が有償資金協力ですね。これは日本のODAの特徴であり、これ程までに有償資金協力の比率が高い国はとても珍しいです。 

※ODAの種類や、二国間援助・多国間援助それぞれのメリットについてご興味のある方はこちらの記事もご参照ください。

 

日本のODA支出の内訳(地域別)

 同じく2018年版開発協力白書のデータを基に、援助対象国の地域別割合をまとめると以下のようになります。(*1)

※:合計値が100%にならないのは、データのパーセンテージを四捨五入している為です。

 このデータから分かることは、二国間ODAの約7割がアジアに集中していることです。外務省が発表する政府開発援助大綱では重点課題について、以下の記載があります。

日本と緊密な関係を有し、日本の安全と繁栄に大きな影響を及ぼし得るアジアは重点地域である。

(引用元:外務省

 

 貿易や安全保障などにおいてアジア各国との良好な関係は、今後の日本にとってこれからも重要になるため、関係構築の一つの手段としてODAの二国間援助が位置付けられているということが言えます。

 また、中東・北アフリカ地域を援助する理由は、その地域から日本は石油などの資源を大量に輸入していることが挙げられますね。

 そしてサブサハラ・アフリカ(サハラ砂漠よりも南側のアフリカ地域)は最も貧しい地域と言われており、東南アジアや南アジアの人件費がすでに高騰しているため、新しい市場「最後のフロンティア」として注目されています。日本以外の国も沢山援助している(しようとしている)地域です。

 次に、国別の総支出額でトップ3をまとめてみました。(*1)

順位 国名 総支出額(単位:百万ドル)
1位 インド 2,376.10
2位 バングラデシュ 1,421.65
3位 ベトナム 1,389.60

 やはり全てアジアですね。この3国への総支出額が全体の約30%を占めます。(*1) 3国とも援助のほとんどが有償資金協力です。この3国は、途上国の中では資金返済能力が見込める上、インフラ開発のニーズが高いことがうかがえます。余談ですが、筆者はインド人の陽気なノリが大好きです。

まとめ

 この記事を簡単にまとめると、以下の通りです。

  1. 日本のODAの多くが二国間援助である。
  2. ODAの多くがアジア諸国に対して行われている。
  3. 直近の実績(2017年度)では、1位インド、2位バングラディッシュ、3位ベトナム。

 国別・地域別のODA実績を見ると、日本が今後どの地域と友好関係を築いて深めていきたいかがよく分かりますので、さらに深く知りたい方は最後に添えた参考文献を見てみてください。

 最後までお読みいただきありがとうございました!

※前半の記事はこちら

 

参考文献:

*1 2018年版 開発協力白書

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000458072.pdf

*2 政府開発援助大綱

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/taikou/taiko_030829.html

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